『カクテルあらかると』第1章『ドライ・マンハッタン』では、音大生と年上女性との、音楽物でもある年の差恋愛物語を描きました。

　迷いもあれば様々な可能性もある、多数派より少数派でも思ったように進んでいけばいい、自分にとって心地よい場所であり、許せて優しくなれるなら、という思いを込めました。

　今回は第2章『モスコミュールな彼女』が声劇化となりました。原作にはないエピソードも盛り込み、コメディ強めのラブコメとなっています。

　小説から台本に起こすのも他作品を参考に手探り状態で、色々反省もしながら第2弾に挑みましたが、演者さんたちによって命を吹き込まれたキャラたちは、小説の描写がいらないほど膨らませていただきました。
　スピンオフ作品では、バー『Something』を訪れる、名もないいわゆるモブ設定の人々が主人公ですが、演者さんによって変身し、イキイキとそこに存在している様には驚きました。
　聴き手も楽しめる、共感出来るキャラクターにそれぞれなっていたことは作者冥利に尽き、大変光栄に思います！

　第2弾本編では、自作の中でも思い入れの強いヒロインとバーテンダーが出会います。
　前作での過去があってこそのバーテンダーの優と、元気でちょっとお人好しな面もある蓮華の二人。その二人を取り巻く人々全員が実に自然な掛け合いで、前作同様、聴き手もその場に参加しているかのように仕上がっています。

　演者さんたちのお力と、企画から演じ手と編集もして大活躍されている気ままな革職人さんのお力に、改めて深く感謝いたします！
　聴き手の皆様には、スピンオフ作品と本編を、「聴くバー」として楽しんでいただけたら幸いです。

（原作・台本担当：かがみ透）

　かがみ透さんの作品「カクテルあらかると」の第2章を皆様にお届けする事が出来てとても嬉しく思います。

　前作では何もかも初めてづくしの手探りでの制作でしたが、今回は前作での反省も活かし、より楽しく質の高い作品作りを目指してきました。 第二期は本編に加えて短編のスピンオフ作品3編も加わり、バー『Something』の世界はより広がりを見せています。

　そして新たなヒロイン『水城蓮華』の登場により優を取り巻く世界も華やかでより広がりを見せています。

　今回の作品では前作に比べコメディ要素が増しているものとなり、聞いていても楽しい場面が多いと思います。 その世界を作り出す役柄は前回の10役から16役に増え、演者は前回に比べ倍増して全11名の大所帯となりました。 演者のレベルも上がり、多様なキャラクターがそれぞれの個性を活かした世界を創り出しています。

　かがみ透のカクテルを取り巻く世界を声で楽しむこの企画、存分に楽しんで頂ける作品に仕上がったと思います。 前作『ドライ・マンハッタン』をまだお聞きでない方にはぜひ前作からお聞き頂ければ『桜木優』の成長の過程についてもより理解が深まる事となると思います。

　ぜひ最後までお聴き頂き、バー『Something』を取り巻く愉快な仲間達の世界をお楽しみ頂ければと思います。 どうぞよろしくお願い致します。

(企画・編集担当：𝒦*🥂気ままな革職人）